空き家放置で起こりうるご近所トラブル…空き家に保険は必要？

空き家を長年放置すると、庭木が倒れ火災のリスクが高まり、近隣にお住まいの方に大きな被害を及ぼすおそれがあります。空き家にまつわるご近所トラブルをいくつか紹介し、万一の事態の備えになる空き家に関する保険について解説します。

放置された空き家はしばしば近隣トラブルを招きます。例えば庭のある戸建住宅では、定期的に庭木の手入れをしないと腐ってきます。庭木が腐ると倒木する危険があり、通行人に倒れてきた庭木が直撃して大けがを負わせてしまう可能性があります。こうなると、空き家の所有者の過失責任が問われ、損害賠償請求をされる可能性が高いです。

また、庭木が倒木してお隣の家に倒れてしまった場合も、空き家の所有者の過失責任が問われます。庭木が倒れてしまった原因は所有者として適切に空き家の管理をしなかったことにありますので、この場合もお隣の家の住民から損害賠償請求をされるおそれがあります。

また、空き家で多いのがスズメバチが巣を作ることで、通行人や隣人がスズメバチに刺される危険性があります。ハチ毒アレルギー体質の方がスズメバチに刺されるとアナフィラキシーショックで死亡することがあり、この場合も空き家の所有者の過失責任が問われる可能性があります。

空き家は放火の標的にされやすく、空き家を放置しておくと火災のリスクが高まります。また、空き家に棲みついたネズミなどの害獣が配線をかじると火災の危険があり、落雷によっても火事になることがあります。

火事だけでなく、台風や爆弾低気圧による風災で屋根瓦や外壁が剥がれて通行人に当たったり、水災や雪災のリスクもあります。これらの災害に備えて、空き家の所有者は火災保険に加入しておいた方が良いでしょう。

空き家が火災保険に加入する場合は住宅物件とはみなされず、基本的には店舗や事務所と同じ一般物件の扱いになります。人が住むと保険料が安い住宅物件の適用を受けますが、無人の場合は保険料が割高になる可能性があります。しかし、少々保険料が高くても火災保険に加入することで万一の事態には備えられます。

東京や神奈川でも空き家は増えていますが、空き家を放置すると庭木が倒れて人に当たったり、スズメバチが巣を作ったり、害獣が天井裏に棲みつくことがあります。空き家を放置することは大変な近所迷惑であり、何の罪もない通行人にけがを負わせるリスクがあるのです。自分で空き家を管理するのが難しい場合は、空き家管理サービスの活用をおすすめします。

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